ネガティブな自分が嫌だ!!と思うことがあるあなたへ。
なぜ、ネガティブ思考がダメなのか。ネガティブ思考はどうして湧いてくるのか。
そんなお話しをしていきます。
実はネガティブ思考も大事
ネガティブはダメ―
長年そう思っていました。
ところが実は、ネガティブ思考・・・正確にはネガティブな感情は、とても大事なものなのです。
ネガティブは身を守る
なぜネガティブな感情が大事なのかというと、第一にそれは生きる力だからです。
例えば危険生物に出くわしたとき、「食べられたらどうしよう!怖い!!」という不安(ネガティブな感情)が湧くから咄嗟に逃げ出そうとするのです。それがなく、「逃げようかどうしようか・・・」なんて悠長に考えていたら命が危うくなってしまいます。
ネガティブな感情は、元々はそういう生き抜くためのものなのです。
【参照】
感情はどこから?実は生存をかけて脳が下した判断(NIKKEI STYLEより 名古屋大学大学院心理学講座教授 大平英樹先生のお話)

ネガティブは向上心
ネガティブな感情は生きるための力という他に、その裏には必ずやりたいこと・なりたい自分が潜んでいます。つまりそれは、欲望や向上心の表われでもあるということ。
例えば、緊急事態であれば平穏な状態に身を置きたい。できるようになりたいことがあるのに、できない自分にイライラする。欲しいものがあるのに手に入らなくて、哀しくなったり怒りが湧いてきたりする・・・などです。
そんな感じで、ネガティブな感情は
- 生きるための本能
- 手に入れたいものの裏返し(それを知るヒント)
なのです。
暴走を止める
ネガティブな感情は、ポジティブな感情(喜び・楽しさなど)より強く感じやすく暴走しやすい性質を持っています。
ネガティブな感情も実は悪くない。むしろ身を守ることにもつながるし、自分の望みを知るヒントにもなる大事なもの。とはいえ、それが暴走すると自分や大切な人を傷付ける結果を招くことがあるのも現実です。
ネガティブな感情が湧いてくること自体は決して悪いことではありませんが、それを暴走させたまま感情に任せた行動をするのは、誰にとってもあまり快適なものではありません。
そうならないためには、暴走を止める術を自分で持っておくことも大事。
何でも良いので、これをすると気分が落ち着く!気持ちが切り替わりやすい!というものを見つけて持っておくのがおすすめです。
私はソファに座ってコーヒーを飲むとか、お花を眺めるとか、外に出てみる(場所を変える)とか・・・そんな簡単なことを取り入れています。
子育て中は特に、あまり大がかりだったり時間がかかるもの以外がおすすめです。
なぜかというと、大がかりなものや時間がかかるものは日常に取り入れるのが難しいからです。特に小さい子と暮らしていると、自分1人の時間が作りづらかったりもしますよね。
その中でできる快適なこと、ホッとすることを見つけてみると、ネガティブな感情を切り替えるスイッチとして役立ちます。

自分の味方でいること
ネガティブな感情自体は決して悪者ではないこと。とはいえ、それに任せた行動をすることは、必ずしも良い結果に繋がるわけではないこと。
これを知っておくと、ネガティブな感情とも上手く付き合えるようになっていきます。
ネガティブもポジティブも大事な自分の感情。どちらも、自分をなるべく安全に生かして、より良くしていくためにあるものです。ネガティブな感情が悪ということは、ありません。
心の中の天使も悪魔も、どっちも大事な自分です。大事なのはどう付き合っていくかということ。

だから、どんなときも自分が自分の味方でいることも大事。ネガティブな感情が湧いてきたときに、それはいけないことだと自分を責める必要はないのです。
家庭や学校・職場などでは、直接的でなくても「ネガティブはダメ!」と言われる場面は多かったかもしれません。
実はそういうわけではないので、ネガティブな感情が湧いてきたときでも、自分で自分に「ダメ!」と言わずに味方でいてあげたいですね。