人間の脳とか体が、決して私たちを幸福にするためにはデザインされてはない
(「最高の体調」エピローグより)
この本には、「進化医学に基づき 心身の状態を整え快適に生きる方法」が書かれています。その内容ももちろん参考になり、日常に取り入れさせてもらった結果、調子が良いと感じる部分があります。
それでも個人的に一番衝撃を受けたのが、上の引用の内容です。その衝撃と、幸せに生きるということについて。
ネガティブはダメ
ネガティブな自分はダメ・嫌い
そんな風に思い苦しくなることがあるあなたへ、お届けしたい内容です。
ネガティブはダメ?
冒頭の引用文がどういう意味かというと、私たちの脳や身体はあくまでも「長寿と繁栄」を目指すようにできているということです。そこに個人個人が幸福かどうかは関係ありません。ヒトも動物なので、種としての繁栄が重要なのです。
そのためにネガティブになりがちなのは、ある意味当たり前のこと。
例えば恐怖や不安というネガティブな感情は、獣に襲われたとき、襲われそうなときに素早く逃げるなり闘うなりするために備わった本能です。未知の物事や場所に対してネガティブな感情を抱いたり、それを避けようとすべく言い訳が出てくるのも、身の安全を確保するため本能。
複雑な感情を持ったり思考ができるように進化した私たちは、そこに色々な意味付けや善悪の判断をしがちですが、元々は単に生き延び子孫を残すために備わった本能なのです。
そう思うと、ネガティブもありがたく思えるのは私だけでしょうか。それがなければ、もっと痛い目や危険な目に遭ってきたかもしれませんからね。
ネガティブとの付き合い
ネガティブは動物としての本能。私はネガティブになったとき「あぁ生命力強いな~」と思ったりします。(そんな余裕ないときも多々あります!)
一番おススメできないのは、そこら辺にある情報や誰かの言葉を真正面から受け止めて、ネガティブな自分を責めることです。いつも一番近くにいる自分自身が自分を責め続けるのは、けっこうな地獄ですね。
ネガティブはただの本能です。自分が悪いとか劣っているとかでは決してないのです。そんな本能を持った自分自身を責めることは、更に不要なネガティブを呼び込むという悪循環に陥ってしまいがち。
だから是非、ネガティブはある意味当たり前のことというのを覚えていてほしいと思います。

その上で幸せになる
ネガティブは本能で、ヒトに当たり前に備わった感情。とはいえ、やっぱり幸せに生きたいと思う私たち。
人は幸せになるために生きていると言う人たちがいます。ですが、「最高の体調」にまとめられた進化医学的に言うと、それは違うということになりそうです。だからこそ「幸せになるために生きている」と思うことは、快適な楽しい人生を作っていくために重要なのです。
ヒトはネガティブで当たり前。それに付随して幸せを感じづらいのも当たり前。
その前提を持つことが、一周回って前向きに生きる糧になると私は感じています。良い意味での諦めを手に入れることで、そこからどうするか?考えていくスタートラインに立てるような。
かつての私と同じうように、ネガティブはダメだと信じネガティブな自分を責めることが多い人が、この話で少し気楽になれたら嬉しく思います。ネガティブな自分を何も責める必要はなくて、当たり前のものとして見てみるのがオススメです。
最後に、別の角度から「ネガティブも悪くない」と思った動画をシェアします。プロ野球選手、ムネリンこと川崎選手のお話です。